犬が短時間・長時間に関わらず震えているのを見ると、もしかして何かの病気で辛い?と心配になりますよね。
犬が震えるのには理由があり、中にはすぐに解決してあげたい問題を抱えていることもあります!
今回は、犬が震える原因を探ってみましょう!
Contents
なぜ犬は震えるの?
犬が震える理由を考える時には、人と同じような心理的・身体的な負担がかかった状況をイメージしてあげましょう!
犬の体の仕組みも、人の体と同じように、反射的に震えることによって体を守ったり、意図しなくても気持ちの面から思わず体が震えてしまうことがあります!
愛犬の震えが病気なのかどうかを確かめるには、
● 生理的な震え
● 病的な震え
がどんなものなのかを知ることから始めてみましょう!
今の愛犬の震えと比べてみて、「もしかしたら…」と思うものがあれば、ぜひそれに合わせた対処をしてあげてくださいね!
生理的な震え
皆さんの愛犬の震えが病気からくるものなのかどうかを知る手助けとして、どんな時に犬の体に震えが起こるのかをご紹介しましょう!
まずは体にとって当たり前のように起こる、「生理的な震え」についてお話しします!
寒い
犬にとって快適な温度を下回り寒さを感じると、体は体温を維持するために体を震わせて、熱を産み出そうとします!
これは振戦反射と呼ばれる体に元々備わっている仕組みです!
人に比べて地面に近い場所で生活する犬では、冬場などの寒さが厳しい時期に、下部に溜まる性質を持っている冷気によって、人が感じるよりももっと寒さを感じている可能性も!
また、筋肉量が少ない子の場合は、筋肉での熱の産生も少ないことから、寒い冬にストレスを感じているかもしれません!
心理的な不安
極度に恐怖や緊張を感じる場面では、思わず体が震えてしまうという経験をした人もいるでしょう!
犬たちにも同じことが言えるので、何か怖いものに遭遇したり、不安が高まって「どうしよう!」と真っ白になっている時には、体が震えることがあります。
代表的な原因には、
● 動物病院やペットホテルなどの慣れない環境に行った時
● 人から強く叱られた時
● 雷や花火などの苦手としている大きな物音が聞こえた時
などがあげられます!
時にはトラウマとなってしまい、それに遭遇しそうな状況になっただけでも震えが出始める犬もいます!
老化に関わるもの
年齢を重ねて筋力が低下してくると、足の踏ん張りが効かなくなったり、長時間立っていることが辛くなるために足が震えてしまうことがあります!
犬の高齢期では、お尻周り・後ろ足付近の筋肉から落ち始めるため、筋力の低下が進むほど、体のバランスを取るだけなのに負担がかかるようになってしまいます。
また、「老齢性振戦」と呼ばれる、原因がはっきりしない後ろ足の震えが出ることもあり、老化に伴う体の変化には注意を払ってあげなければいけません!
病的な震え
生理的な震え以外で、愛犬からの不調のサインとして震えが出ることもあります!
その原因になるものもぜひ知っておきましょう!
痛み
体の痛みに耐えている場合、じっとして体を震わすことがあります!
● 下痢や嘔吐、便秘などお腹の不調に関わる痛み
● 関節炎など慢性的な痛み
● ねんざや骨折など突発的なケガによる痛み
● 腫瘍による痛み
痛みと1口に言っても、体のどこに痛みがあるのかは千差万別で、痛みの程度もさまざまです!
痛みの原因は何かを探り、愛犬が早く痛みから解放されるよう対処してあげることが大切です!
動物のいたみ研究会「慢性疼痛に関するポイントとチェックリスト」
神経症状
● てんかん
● 中毒
● ウイルス感染
● 低血糖(特に子犬)
などを始めとする病気・誤食・感染・栄養不良を原因とする時にも、筋けいれんを始めとした飼い主さんが「震え」と見る症状を引き起こすことがあります!
こういった神経症状を示す時には、震え以外の症状も一緒に出ることが多いので、他に気になるものがないかチェックしておきましょう!
発熱
熱が出ている時にも、体の生理的な防御システムの1つとして震えが発生します!
犬の場合は人と違って「風邪」という病態そのものはありませんが、
● ウイルス感染症
● ケガをした部位からの細菌感染
● 抗がん剤治療によって免疫システムが抑えられた時
などの状況で発熱しやすくなります!
犬の場合元々の体温が人よりも1℃は高いのですが、動物病院で測って40℃以上あるようならば、熱が出ているとされることも多いです!
犬の震えへの対処方法
震えがある場合は、飼い主さんでも対処できるもの、獣医師に治療してもらうべきものに分かれるため、きちんと原因を見極めて応急処置をしてあげましょう!
生理的な震えには?
生理的な震えが原因の場合、多くは飼い主さんによる対応がポイントになります!
寒さに対しては、
● エアコンなどの空調設備の設定温度を上げる
● 散歩時には犬用の服を活用する
● 蓄熱素材の毛布やペット用ヒーターを活用する
といった応急処置で寒さが和らぐかどうか見てあげましょう!
緊張や恐怖に対しては、飼い主さんが優しく声をかけてなだめてあげることが肝心ですが、あまりにも恐怖症が酷い時には気持ちを落ち着かせるサプリメントや精神安定剤を活用することもあります!
老犬の足の震えに対しては、筋力が原因になっている場合、少しでも筋肉量を維持するエクササイズを長期的に行うことが必要です!
寝たきりの予防にもなるため、「長く歩けないから…」とお散歩を諦めず、自分の足で歩く時間をしっかりキープしてあげましょう!
自分の足で歩くことが、犬にとっては人が思う以上に毎日生きる活力になることもあります!
病的な震えには?
痛みや発熱などを伴う震えは、様子を見ずに動物病院へ行くことが必要です!
中でも中毒症状を示したり、腸に詰まるリスクがある誤食をしてしまった場合、震えの症状が見られる前に催吐処置(吐かせる処置)や内視鏡による異物除去の処置が必要になるケースも多いもの!
急性の痛みではなくても、関節炎のように慢性的な痛みをずっと抱えてしまうようなら、愛犬の生活の質を大きく下げてしまいます!
「震えが出るほどの不調なのだ」と理解し、早めの受診を意識してあげましょう!
震えの原因がわからない時は…
「元気にごはんも食べて散歩も行くけどなぜか震えている…」という時には、震えに関する記録を取ってみましょう!
● いつ震えていたか
● 震えの前後でしていたこと、過ごしていた環境
● 震え以外に変わったことはないか(愛犬の性格・行動など)
● 震えの前後でライフスタイルの変化はあったか
といった点を気にかけてあげましょう!
また、震えている場面を見つけたら、短くても良いので動画を撮っておいてください!
3日ほどデータを取ったら、たとえ愛犬が元気でもそれを持って一度動物病院の獣医師に相談に行き、客観的に愛犬の状態を判断してもらうことをおすすめします!
震えは愛犬からのサインかも!
愛犬の震えは、飼い主さんが気づいていない愛犬からのメッセージを含んでいるかもしれません!
「今の環境を変えてほしい…」
「この体の辛さをどうすれば良いの?」
こういった愛犬の気持ちを早く察してあげるためにも、震えが見られたら、まずはその原因を探してみてくださいね!
以上、
「犬の震えは病気の症状?震える理由とその応急処置を紹介!」でした!
本日もお読みいただきありがとうございました!