いつも通りに歩いていると思っていた愛犬が、いつの間にか足を引きずっている!
急に足を傷めているのを見ると、飼い主さんはびっくりしますよね!
突然後ろ足を引きずるようになる原因を知り、どのような対処をしてあげるべきかを考えておきましょう!

Contents

犬が後ろ足を引きずる時とは?

犬たちが急に後ろ足を引きずるようになる原因で多いのは、神経の伝達異常によって足を動かすことができなくなる病気です!

骨・関節の脱臼や骨折が原因の場合でも、時には引きずることがありますが、

● 足を地面に着けないように挙げる(挙上)
● スキップするように歩く
● びっこをひく

といった、痛みや違和感がある足に体重をかけないよう「かばう」歩き方をすることが圧倒的に多くなります!

足を引きずったり挙げたりするような異常な歩き方は、専門的な言葉で言えば「跛行(はこう)」と呼ばれ、そのグレードは軽度のものから重度のものまでさまざまです!

神経に関わる病気の場合、痛みの有無は別にしたとしても、足の曲げ伸ばしや動作を自分の意思通りに行うことができなくなる、いわゆる麻痺の症状が現れることが多いものです!

このように足を引きずるパターンは跛行の中でも重症度が高く、緊急に対策を練る必要があるものもあります。

まずは代表的な神経に関わる病気を知り、愛犬に当てはまらないかどうかチェックしてみましょう!

 

足を引きずる症状が出る病気

歩行がスムーズにできなくなる症状が現れる病気には、いくつか代表的な病気があります!

中でも足を引きずる症状がでる可能性があるのは、

● 椎間板ヘルニア
● 変性性脊髄症
● 脳や神経の腫瘍

といった病気に関わるものが多く、脳から足に対して「動け」という指令が上手に伝わらなくなります

椎間板ヘルニアは、主に胸と腰の背骨部分の椎間板が脊髄神経を圧迫し、痛みや麻痺を引き起こします!

ダックスフンドを中心とした胴長犬が要注意と言われていますが、ビーグルやフレンチブルドッグ、シーズーなどの他の犬種でも、ダックスフンドと同じく遺伝的リスクは高いとされています!

変性性脊髄症は、英語の頭文字をとってDMと呼ばれ、ウェルシュ・コーギーやジャーマン・シェパードでしばしば発生する病気です!

10歳程度のシニア期に入ってから、後ろ足をするような歩き方から始まり、前足にも症状が及んだ後、徐々に進行して3~4年で呼吸不全となり死亡してしまいます!

脳や神経に腫瘍ができた時にも、腫瘍が指示を送り出す時に邪魔をしてしまうことで、足を引きずる症状が見られることがあります!

こういった神経に関わる病気を除くと、
● 変形性関節症
のように、慢性的な関節の痛みが隠せないほどに急激に悪化した時には、関節の曲げ伸ばしを避けるために急に足を引きずるようにして歩くこともあります!

後ろ足を引きずる時の治療法は?

原因によってさまざまですが、重症度の高い椎間板ヘルニアの場合、48時間以内の緊急的な外科手術を行わなければその後の回復率に大きく差が出るため、早期の診断が必要になります!

神経疾患の場合は内科療法がメインになることも多く、足を引きずっている場合は痛みや炎症が根本にあるため、それを鎮めて機能を回復させるために

● 投薬(鎮痛剤・抗炎症剤)
● リハビリテーション(運動療法)

といった内科治療を行っていきます!

ただし、変性性脊髄症のように治療方法が確立されていない病気もあり、投薬や手術よりも運動療法や体重管理がメインになることもあります!

こういった治療と同時に行っていきたいのが、飼い主さんによるお家でのケアです!

 

愛犬のためにお家でできるケア

足を引きずるような足腰の病気を抱えている時には、状態に合わせたお家での過ごし方や接し方を意識してあげると良いでしょう!

そのためには、

1.室内環境と愛犬の足裏を整える
2.適度な運動の継続
3.抱っこや触れ合い方の変更

について考えてあげることが大切です!

1.室内環境と愛犬の足裏を整える

足を引きずって愛犬の歩行がままならない時には、少しでも歩きやすく、ケガをしにくくする工夫をしてあげましょう!

● 床をすべりにくい素材に変更する
● 障害物になる家具や不要な物を床から片づける
● 段差がある部屋・場所には行かないよう生活空間を区切る
● 足裏の毛や爪をカットして歩きやすくする

床がフローリングの場合はツルツルとすべりやすいため、ジョイントできるタイルカーペットやクッションフロアなどを活用して、愛犬が普段過ごす場所を歩きやすくしてあげましょう!

また、足裏の毛や爪は1ヶ月も経つとずいぶん伸びてくるため、動物病院やトリミングサロンで、定期的に短く整えてあげてくださいね!

2.適度な運動の継続

 

急性の痛みや炎症が落ち着いて、獣医師から決められた安静の期間が過ぎれば、
筋力維持
関節が動く範囲の維持

のために、ゆっくりとお散歩したり、エクササイズを行っていきましょう!

心配だからと運動を過剰に制限してしまうと、関節周囲の筋肉が強ばって痛みが新たに出てしまったり、関節が動く範囲が減ってしまってスムーズな歩行ができなくなるリスクがあります!

「動けるなら無理のない範囲で歩く」ことを意識して、愛犬のストレス発散のためにも運動は続けてあげてください。

3.抱っこや触れ合い方の変更

後ろ足や背骨に異常が出てしまう病気では、その部分に過剰に負担がかかるような姿勢を避けることが肝心です!

飼い主さんのお出迎えの時や喜んで興奮している時に多い、2本足で立ったり、ピョンピョンとジャンプすることは、体重が過剰に後ろ足や背骨にかかってしまいます!

こういった姿勢を避けるためには、

● 縦向き抱っこは避けて、横向きでお尻を支えながら両腕を使って抱っこする
● 帰宅時は愛犬の興奮が落ち着いてから構ってあげる
● 愛犬と向き合う時は腰を落として愛犬が立ち上がらなくても目線が合うようにしてあげる

といった触れ合い方をしてあげてください。

大げさにしてしまいがちな帰宅時は、まずは自分の荷物を片づけたり、着替えを行って自分のやるべきことを終わらせたタイミングで、愛犬に「ただいま」の挨拶をしてあげることをおすすめします!

後ろ足を引きずる時は急いで病院へ

足を引きずる症状を見せた時には、愛犬にとって急激な痛みや麻痺を引き起こしていることも多いものです。

1日、2日とちょっと待ってしまうだけでも症状が進行してしまい、その後の回復具合に大きく影響することもあります!

最初の1歩目の診断が早いと、その分早期に治療が開始できるため、症状が軽いうちに炎症や痛みを鎮めることもできる可能性が高まります!

愛犬の歩き方で気になったことがあれば、様子を見ずに、すぐにかかりつけの動物病院に向かいましょう!

 

 

 

以上、
「犬が急に後ろ足を引きずるようになった。足を引きずる原因とは?」でした!

本日もお読みいただきありがとうございました!

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