愛犬が吐いてしまった時には、すぐに病院へ行くべきかどうか悩むこともありますよね。
嘔吐した場合、どんな時が緊急事態で、どんな時は様子を見ても良いのか判断に迷うことでしょう!
そこで今回は、愛犬の嘔吐に対する対処方法をお話しします!

Contents

犬はなぜ嘔吐する?

元気に過ごしていると思った愛犬が、突然苦しそうに吐く姿を見ると、びっくりして心配してしまいますよね?

犬が吐くのは、

● 胃の中に過剰に物が入っている
● 胃の中が空っぽで消化液の影響を受けた
● 消化管で炎症や閉塞が起きて食べた物の通過・消化に異常が起きている
● 薬物や毒物を取り込んだことによる全身の中毒
● ウイルス・細菌感染や、代謝に関わる臓器の異常(腎不全・肝不全・糖尿病など)

といったさまざまな理由から起こります!

そのため、原因を特定するためには、飼い主さんからの問診(訴え)や、どんな吐き方をしているのかといった情報を元に、検査を進めていくことになります!

そこで今回は、獣医師の診察を受ける時に伝えたい、愛犬の嘔吐に関わる情報を整理してみましょう!

 

色から見る嘔吐の原因

愛犬が吐いた時に見ておきたい情報の1つに、嘔吐物の色があります!

まずは色から考えられる吐いた原因を探ってみましょう!

嘔吐物が茶色

嘔吐物が茶色い時には、ドライフードや缶詰といった食べ物の色が混じって出てきている可能性が高いです!

ドロドロのある程度消化された状態のものから、まだフードの形状が残っているパターンまでさまざまでしょう!

通常ドッグフードを食べて、胃から完全に出て行くまでには約半日からそれ以上かかることが多いため、ある程度時間が経っても茶色い液体として出てくるケースはかなりあります。

茶色い嘔吐物が出る原因として、

● 胃腸の動きが弱い、もしくは過剰になっている
● 胃の粘膜が傷ついて炎症が起きている
● 食べ物が勢いよく入ってきたため消化が追いつかない
● 胃の容量を超えて食べすぎた

といったことが一般的に考えられます!

時には血液が混じっている可能性もあるので、嘔吐物の中身も一緒にチェックしておきたいですね。

一度きりであれば問題ないことがほとんどですが、食べたら吐くを繰り返す場合は、胃腸の炎症が強かったり、膵炎を引き起こしている可能性もあるため注意が必要です!

嘔吐物が黄色や緑の液体

胆汁混じりの胃液が逆流してきた時には、黄色や緑がかかった色の液体を吐くことがあります!

消化液の臭いは独特で、鼻につくツーンとしたクサさを感じることでしょう。

このケースの原因で多いのは、「空腹時間が長いこと」です!

胆汁嘔吐症候群のように、夜間から朝方にかけてだけ吐いているという時には、胃が空っぽの中で胆汁の刺激を受けてしまい、そのまま吐き気につながっているということを疑います。

ただし、時間に関係なく、茶色の嘔吐物の後に続けて吐いていたり、黄色い嘔吐物を繰り返し吐いているようなら、より重症な嘔吐であることが考えられるため注意しましょう!

嘔吐物が白い泡

色のついていない液体を嘔吐している場合は、水や唾液などを吐いていることになります!

● 水のがぶ飲み(暑い夏や病気による多飲症状など)
● 胃酸が逆流している

といった原因が考えられ、大量の唾液が出ているために吐いたように見えることもあります。

水をたくさん飲むのが運動後や暑い屋外から帰った後などであれば納得できますが、器から水が減るスピードが異常に早いという時には病気が隠れていることもあるために注意しましょう!

また、痙攣発作後や中毒症状を示している時には、唾液が増加することもあります。

てんかん発作を日頃から起こしている子や、誤食癖がある子は、床に落ちた大量の唾液を嘔吐物と見間違えることもあるため、口周りの様子もチェックしておきましょう!

愛犬が吐いた時にはどう対処する?

吐き気が一度で治まり、嘔吐後にケロッとしているようであれば、一旦様子を見ても問題ないことがほとんどです!

ただし、吐いた原因に応じて食生活を見直したり、ごはんのあげ方を変更してあげる必要はあります。

例えば、一気食いによって吐いてしまう子の場合、

● 一気食い防止の器を活用する
● 愛犬がごはんを食べたら少量ずつ再び入れるを繰り返す(1口食べたらもう1口…を繰り返す)
● 飼い主さんの手から少量ずつあげる

といった方法で、一気に胃の中に入ってしまうのを防いでみましょう!

また、愛犬の体質によって、どうしても消化が追いつかなかったり、体が受けつけにくいというメーカー・製法のフードは存在します!

食物アレルギーの可能性も含めて、
「食事はおいしく食べるけど何だか吐くことが多いな…」
という時には、獣医師に相談したり、フードの切り替えも検討してみましょう!

胆汁嘔吐症候群のように、空腹時間が長くなって決まった時間によく吐いている場合には、

● 食事の回数を増やして空腹時間を短くする
● 食事の内容を腹持ちの良い内容に変える

といった方法で治まるかどうか見てみてください!

 

こんな嘔吐はすぐに病院へ!

愛犬が吐いていて、病院に行くべきかどうか迷う時は、以下のような症状でないか確認してみましょう!

● 嘔吐物に血が混じる
● 1日に何度も嘔吐する
● 複数日に渡って嘔吐が続く
● 吐きたそうにするが何も出ない(繰り返しえずく)
● プラスチック片などの異物が混じる
● 嘔吐と同時に下痢・発熱・元気の消失など複数の症状がある

という時には早めに動物病院に向かいましょう!

嘔吐を繰り返してしまうと、胃の中だけでなく胃酸の逆流によって食道なども荒れる原因になってしまいます。

また、誤食してしまった可能性があれば、体の中で閉塞したり、中毒症状が現れる前に吐かせる処置が必要になることもあります!

その場合はスピード勝負になるため、室内でなくなっているものがないかすぐに確認して、かかりつけの動物病院に電話した上で来院してください。

そして、緊急事態に見えなくても、週○日、月○日など定期的に嘔吐がある場合も、放っておかずになぜ吐いてしまうのかを獣医師と一緒に考えることをおすすめします!

犬は比較的嘔吐しやすい動物ですが、健康で問題のない食生活・消化活動を行っているのなら頻繁な嘔吐は起こりません!

隠れた病気や体質がある可能性を、忘れないようにしてあげてください!

嘔吐に対しては冷静に対応しよう

愛犬が吐いてしまったら、急なことで慌ててしまう飼い主さんも多いでしょう。

しかし、ここで大事なのは、きちんと愛犬の嘔吐にまつわる情報をまとめて整理しておくことです!

「もしかしたら昨日のゴミ箱あさりで何か食べたのかも?」
「前回の嘔吐はいつだったかな?」

と、思い当たる原因を探ってみたり、前回起こって様子見した記録があればそれも一緒に獣医師に伝えることで、治療や診断がスムーズにいくことがあります!

「まあいいか」で済ませてしまったり、「いつ吐いたか覚えていない…」というあいまいな状況で対応するよりも、飼い主さんが冷静に愛犬の体調と向き合ってあげることが愛犬の体を守ることにつながります!

今回の嘔吐は様子見するか、すぐに相談するか、ぜひ慎重に考えてあげてくださいね!
 

 

以上、
「犬が突然吐いた!何の病気?色や症状から原因とすぐできる対処方法!」でした!

本日もお読みいただきありがとうございました!

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