愛犬のもしものためを思って装着するマイクロチップ。

体の中に埋め込むため、首輪などにつける迷子札と比べ簡単に取り外すことができません。

万が一愛犬の体からマイクロチップを取り出したいと思ったら、いったいどうすれば良いのでしょうか?

マイクロチップを装着する方法

マイクロチップとは、直径2mm・長さ約1cm程度の、ICを搭載した電子標識器具のことです!

これはわんちゃんの体に埋め込むタイプの個体識別札・迷子札のようなもので、電気などの動力源を必要としないため、基本的には一旦装着すれば半永久的に使用できます!

愛犬に装着しておくことで、万が一の逃走・災害などで離れ離れになってしまった時、飼い主さんと再会しやすくするための手段として活用できるのが大きなメリットと言えるでしょう。

このようなマイクロチップを装着するためには、どんな手順を踏めばいいのでしょうか?

1.動物病院の獣医師に相談

マイクロチップの挿入は医療行為に当たるため、獣医師によって行ってもらう必要があります!

つまり、飼い主さんたちが独自に装着することはできないというわけですね。

最も良いのは普段から通い慣れている獣医さんに相談して、マイクロチップを取り扱っているかどうかを確認してみることです!

動物病院によって取り扱っているマイクロチップのメーカーが異なる場合がありますが、基本的には国内でペット用に流通しているものであれば規格が同じなため、「読み取れないのではないか」と心配する必要はありません!

動物病院にマイクロチップの在庫があれば、当日にでも装着することが可能です。

2.注射器に似た器具で装着

マイクロチップの装着には、少し太めの針がついた注射器のような専用器具を使用します!

わんちゃんの首の後ろにある皮膚のたるみ部分に、注射をする時と同じような感覚で装着するため、かかる時間としては数秒程度です!

通常のワクチン接種などで使われる注射針よりもやや強いと思われる痛みが発生するため、獣医さんからは去勢・避妊手術などの、麻酔がかかっている時に一緒に行うかどうかを説明される方も多いかもしれませんね!

挿入し終わったら、マイクロチップに登録されている識別番号がきちんと読み取れるかどうか確認するため、専用のリーダー(読み取り器)を挿入部にかざします。

きちんと読み取ることができれば、装着は完了です!

3.飼い主さんによる登録作業

マイクロチップは挿入して終わりではなく、搭載されている「15桁の識別番号」と、そのわんちゃんの所有者である「飼い主さんの情報」をひもづけることによって、初めて効力を発揮します!

この登録がきちんと行われないと、専用リーダーで番号は読み取れても、飼い主さんの情報がないために迷子札としては活用できません!

獣医さんから渡される「登録申込用紙」に飼い主さんの情報を記載し、必ず動物ID普及推進会議(AIPO)データベースへの登録作業を完了させてください。

マイクロチップを取り出さなければいけないのはどんな時?

交換することなく愛犬の一生涯に渡って使用することができるマイクロチップですが、取り出さなければいけない状況になることはあるのでしょうか?

考えられる状況としては、
● マイクロチップ周囲のMRI画像撮影が必要
● マイクロチップ装着時の手技の失敗
● 装着によるアレルギーや炎症の発生
● マイクロチップの破損
といった、マイクロチップが体内にあることでわんちゃんの健康状態を阻害してしまったり、診断のために必要な検査の邪魔をしてしまうケースです!

MRI検査への影響

例えば、MRI検査装置は磁気を発生させて画像を作る機械のため、マイクロチップが画像のゆがみを生んでしまい、挿入した場所の周囲がきちんと撮影できないことがあります!

脊髄神経などを撮影して診断する場合、首の後ろ付近に挿入されたマイクロチップが邪魔になるため、検査のために麻酔がかかっている状態を利用して、検査前に摘出するケースもあるのです。

愛犬の健康への影響

また、単純に挿入時にわんちゃんが動いてしまったり、体が小さすぎる子犬に装着した時に正しい場所に挿入できず、取り出しが必要になるケースもあります!

海外であった7週齢のチワワの頭部にマイクロチップが誤挿入されたケース(英語):
http://mrcvs.co.uk/en/news/14808/RVC-issues-warning-over-microchip-case

マイクロチップ自体は体にとっては異物であるため、挿入後のアレルギー症状が起こる可能性や、マイクロチップが体内移動してしまう可能性はゼロにはなりません

しかし、体内移動の範囲のほとんどはリーダーを使って読み取れる範囲であること、マイクロチップによる
・急激なアレルギー反応(アナフィラキシーショック)
・猫の注射部位肉腫のような腫瘍の発生
は、現在までに国内で報告されていません

公益社団法人日本獣医師会「マイクロチップを用いた動物の個体識別」:
http://nichiju.lin.gr.jp/aigo/index.html

体内で破損する可能性

直径1㎝程度と言えども、マイクロチップは電子器具のため、破損の可能性がまったくなくなることはありません

例えば、交通事故などで挿入部位に強い衝撃を受けた結果、体内で破損してしまうというリスクは考えられなくもないでしょう!

しかし、こちらも同じく、日本獣医師会では事実確認ができていない、ごく少数の報告があるのみのようです。

マイクロチップを取り出す方法

このように、マイクロチップをどうしても取り出さなければいけない場合は、麻酔をかけて皮膚を切開する手術が必要です!

体内の組織としっかりくっついてしまっていることも多いため、そんな時には取り出しに時間がかかることもあります!

マイクロチップは外部を生体適合ガラスで作られているため、副作用のほとんどない電子器具となっていますが、どうしても心配だという飼い主さんは、信頼できる獣医さんからマイクロチップのメリット・デメリットについてよく聞いてから、装着するかどうかを決めてください。

装着する時はあらかじめ将来のことも考えておこう

マイクロチップのメリットは、「半永久的に」そのわんちゃんの飼い主さん探しに使える番号を、「体から外れる」ことなく記録できることにあります!

しかし、先ほどお話しした通り、マイクロチップを取り出す時は、愛犬の体にとって装着時以上の負担を強いることになります!

マイクロチップの装着に対して不安を抱えていたり、気になることがあるまま装着に踏み出すことは避けておきましょう!

「もしかしたら取り外したいと検討するかも…」
という飼い主さんは、まずは「なぜマイクロチップを愛犬に装着したいのか」を整理して、家族で相談してみてくださいね。

 

以上、
「犬に入れたマイクロチップの取り出し方って?手術が必要?」でした!

本日もお読みいただきありがとうございました!