犬にとって一日にどれくらい水を飲むの?
一年を通して犬は水を飲みます!
夏の暑い日では、愛犬の体調管理にも一層気を遣いますよね!
そんな中、愛犬がきちんと水分を取れているのか気になる所ではないでしょうか?
今回は犬が摂取する水分量について解説します!

Contents

愛犬が飲んだ水はどこへ行く?

犬の体の約60%は水分で構成されています!

「水を飲まなければ脱水して危険!」
ということは何となく知っていても、実際に水が体の中でどんなふうに使われて出ていくのか、知らない飼い主さんは多いはずです!

口から入ってきた水分は、食道・胃を通過して、腸で吸収され、体の中でいろいろな役割を果たしてくれます!

体の中の水分は細胞の中に2/3、外に1/3程度の割合で活用されています!

細胞がたくさん集まることによって筋肉や内臓は形作られ、活動することができます!

その細胞が形を保つためには、水分がきちんと細胞内に含まれていることが重要になるわけですね!

また、細胞の外を流れる体液には血液が含まれ、体は血液が巡ることによって

・酸素
・体に必要な栄養素
・体に不要な老廃物
・体を働かせるホルモン

といったものを運んでいます!

これらが運ばれなければ「体は生きていけない」ということがわかりますよね!

つまり、体の中で60%を占める水は、たかが「水」とは言えないほど重要な仕事をこなしているのです!

血液は腎臓までやってくると、必要なものは再吸収され、不要なものは排泄されると同時に、体にとって必要な水分量の調節が行われます!

「口から飲んで、尿として排泄される」
この仕組みがきちんと働いているかどうかが、体が生きていくために大切なことなのです!

脱水って何?

体から必要な量の水分が失われれば、いわゆる「脱水している」状態になります!

現在「炭水化物」「タンパク質」「脂質」「ビタミン」「ミネラル」に加えて、6大栄養素とも言われる「水」が10%以上体から奪われると、命の危険に陥ってしまいます!

・下痢や嘔吐などで水分が過剰に流出
・多尿が起きる病気を抱えている
・飲みたい時に水がない
・パンティングで体温調節することにより水分が口から蒸散
・水を飲めない(体の痛み、筋力の低下、食欲不振など)

こういった時に体から水分は奪われ、また必要な分の水が取り込めずに脱水します!

脱水するということは、体の中を巡る血液や細胞が活動するための水分が減るということです!

こうなると、愛犬たちの体の中の臓器の働きは弱り、元気に動けなくなってしまうのです!

1日に必要な水分摂取量の目安

犬の1日の水分摂取量は、「体重1㎏あたり50~60ml」が目安になると言われています!

もちろん、気温の高低などのいろいろな条件によって、その摂取量は増減します!

しかし、あえて目安にするならば上記の量と実際に愛犬が飲む量を比べてみて、飲水量が多いか少ないかを見てみましょう!

もしも体重1㎏あたり100mlを超えるほどの飲水量が毎日続いているのであれば、もしかしたら病気の兆候である可能性も!

飲水量が多いようなら一度獣医さんの診察を受けてみてくださいね!

 

水分摂取量が増減する理由は?

飲水量が増えたり減ったりするには、いくつかの要因があります!

病気の可能性があるのか、それとも一時的なものなのかを見るためには、飲水量を左右するものが何かを知っておきましょう!

1. 病気によってたくさん飲む

体の水分量を調節する腎臓に関わる病気では特に、尿の濃縮機能が失われて薄いおしっこをたくさんするようになります!

おしっこをたくさんした分、たくさん水を飲むので、いわゆる「多飲多尿」と呼ばれる状態が目に付くのです!

他にも、未避妊のメスに多い子宮蓄膿症糖尿病副腎皮質機能亢進症(クッシング)なども特徴的な水分量の増加が見られることがあります!

2. 満足しているから飲まない

「うちの子、あまり水を飲まないのよね…」
と心配される飼い主さんは多いですが、その理由の1つに十分水分摂取量が確保できているということも考えられます!

特にウェットフードを中心に食べている子では、その傾向が顕著に現れます!

例えば、ドライフードの中の水分含有量は「10%以下」です!

それに比べて、ウェットフードは全体の「約80%」が水分

そのため、普段ウェットフードを多く食べていたり、手作り食でスープも一緒に飲んでいるような子は、お皿から水分を取る量が圧倒的に少なくなります。

3. 暑さや寒さの気温変化、体温変化

犬たちは汗として水分を蒸発させて体温調節をすることができない体の仕組みになっています!

汗をかいたとしても、足の裏などの極一部分だけで、体温調節の役割にはなりません!

その代わり、口を開けてハアハアと呼吸するパンティングと同時に、口から水分を蒸発させて体温を下げています!

体温が上がればパンティングによって蒸発させる水分量が増えるため、夏の暑い時期は飲水量が増え、冬の寒い時期は減る傾向にあります!

パンティングによって体温調節するには、体の中に十分な水分量が確保されていないと蒸散できません!

水分が不足していると、夏には特に脱水熱中症に陥るリスクが高まってしまいます!

夢中になって遊んでいると、体温が急激に上がってしまっていた!という事態にもなりかねないため、休憩や飲水時間を取りながら楽しむことが大切です!

4. 加齢による体の変化

年齢を重ねて足腰の筋力が衰えてきたり、関節炎による痛みが出てくると、
「お水を飲みに行くのが辛い…」「水が飲める場所まで遠い…」
と感じてしまい、飲水することに億劫になってしまう子がいます!

本来はもっと飲むべきなのに、飲みに行けないことによって隠れた脱水状態に陥っている子も!

また、若い頃に比べると体内に水を留めにくくなるため、体の中の体液量が減ってしまいます!

子犬の頃はあった皮膚のハリや潤いが、老犬になると乾燥気味になったりするのはこれが理由の1つです!
水分不足が症状として露骨に出やすい時期でもあるのです。

愛犬がシニア期に突入したら、水分補給がきちんとできているかしっかりと確認してあげましょう!

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水分摂取量を確保する方法

 

水分を自分で必要なだけ摂取してくれれば安心ですが、案外足りていない子がいるのも事実!

飼い主さんが、愛犬が水分を確保できるよう用意してあげる・飲ませてあげる意識を持つことが大切です!

そのためには、

・水を入れた器を複数個所に配置する
・飲みやすいように器に高さをつける
・ウェットフードの利用でごはん自体の水分摂取量を増やす
・お肉のゆで汁などをごはんにトッピングする、そのまま飲ませる

といった方法も取ってみましょう!

特に、寝たきりになってしまって自分で飲みに行けない場合は、水分摂取量には注意しなければいけません。

口元へ器を持っていっても飲めなければ、シリンジ(針のついていない注射器)などで、必要水分量を飲めるように給水してあげましょう!

ごはんを食べているかどうかだけでなく、お水が足りているかどうかも介護の視点では重要です!

 

水分補給は元気に生きる源!

 

体は水分をしっかりとることで元気に生きていくことができるのは人も犬も同じです!

私たち人も犬も、ごはんを食べなくても体の中の脂肪や筋肉を分解することでガリガリにやせ細るまで何とか極限まで生きていけますが、水分を取れなければ数日で死に至ります

愛犬のために水を用意しないという飼い主さんは特定の場合を除いていませんが、脱水に陥っているのに気づかないというパターンはよくあるもの!

この暑い時期は特に水分が出ていく量も多いものです!

健康管理の中で、愛犬の水分補給にもぜひ意識を向けてみてくださいね!

 

 

 

以上、
「犬の水の重要性とは?1日にどれくらい飲む?今さら聞けないシーズ!」でした!

本日もお読みいただきありがとうございました!

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