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国民の高齢化が叫ばれる日本ですが、犬の世界でも長寿化と高齢化が話題になっています。
そんな中でより注目されるようになったのが犬の認知症です!
「犬の認知症ってどんなもの?」と気になる飼い主さんに向けて、治療や症状についてお話しします!

犬も高齢化の時代

 

ペットブームと言われてしばらく経ちますが、最近の犬や猫の飼育状況はペットブームの初期に比べて大きく様変わりしています!

一般社団法人ペットフード協会の令和元年の調査によると、犬の飼育頭数はゆるやかに減少している一方で、現在飼育されている犬の年齢は、7歳以上が56.2%と半数以上を占めているのです!

 

一般社団法人ペットフード協会
「令和元年 全国犬猫飼育実態調査…主要指標サマリー」:
https://petfood.or.jp/data/chart2019/3.pdf

 

2010年の調査では47.8%であったことを考えると、徐々に現在飼育されている犬の平均年齢は高齢化の傾向が高まっていると言えます。

日本では、
● 飼い主さんの飼育方法・質の向上
● 獣医療の進歩
● ペット産業の活性化
から、犬たちの平均年齢と共に、「長寿化」も達成されてきました!

しかし、こういった愛犬の高齢化・長寿化によって目立つようになってきた病気の1つが、認知機能不全症候群(CDS)という、いわゆる「認知症」です!

犬も認知症になるの?

犬の認知症は、人のアルツハイマー型認知症とよく似た症状が出るため、発生のメカニズムも似ているのではとされていますが、詳しいことはまだわかっていません。

ただし少なくとも、生きているだけで発生する体の酸化ストレスから産まれるフリーラジカルという物質が、脳神経細胞にダメージを与えて、脳の老化を促していると考えられています!

また、脳実質・神経細胞の数・神経伝達物質の減少や、脳の血管がダメージを受けて脳が循環不全に陥った結果、認知症が引き起こされているとされているのです。

こういったダメージを積み重ねて、高齢のわんちゃんでは、
● 11~12歳の犬の約28%
● 15~16歳の犬の約68%
に何らかの認知症を疑う症状が現れていると言われています!

犬種による違いはあるのか

こういった認知症の発症数については、これまでは日本犬に圧倒的に多いという見解が一般的なものでした。

しかし、実はこの調査報告が日本で行われたのは約20年前のことであり、海外で調査したものの中からは、マルチーズなどその土地で人気の犬種に多いという報告も示されてきました!

そのため現在の見方では、「健康に長生きする傾向が強い、その土地柄の人気犬種」に多いのではという意見が優勢です!

つまり、日本で調査した段階では柴犬を中心とした日本犬の飼育頭数と長生きしていた割合が大きく、それに合わせて発症した犬種としての頭数も多くなったのではとされているのです。

今のところ犬の認知症の発症リスクになるものは、犬種ではなく「加齢」であることが第一と考えられています!

犬の認知症の症状

わんちゃんたちが認知症になると、
● 認知力の異常
● 刺激への反応低下
● 学習・記憶の欠損
が引き起こされます!

具体的に症状をあげてみると、以下のような症状になります。

愛犬の様子で当てはまるものがあれば、ぜひチェックを入れて数を確認してみてください!

□ いつもの家の中や散歩ルートなのに迷子になる
□ 直前までしていた行動を忘れて何度も同じことを繰り返す
□ 異常なほど食欲を見せてごはんを催促し続ける
□ 飼い主さんやよく知っている人のことを忘れて警戒心や攻撃心を見せる
□ ドアが開く方向を何度繰り返しても間違えてしまう(方向感覚の異常)
□ 目の前にある障害物の避け方がわからずに立ち往生する
□ 飼い主の呼びかけや指示に応じない
□ 飼い主さんから褒められたり遊びに誘われても反応が弱い
□ 昼夜逆転(睡眠時間や睡眠サイクルの変化)
□ 無目的にうろうろと歩く
□ 意味もなく吠えたり鳴いたりすることが続いて止められない
□ トイレに行こうとしたことや場所を忘れて粗相をする
□ 活動性が低下して遊んだり散歩に行くことに消極的

よりはっきりと基準と比べてみたい飼い主さんは、診断に使われることもある100点法というチェックシートを試してみるのもおすすめです!

「犬痴呆の診断基準100点法」:
http://kyotochuoah.com/nakayoshi/chiho_shindan.html

また、感情の変化が乏しくなるため、見た目としては、ぼーっとした表情のまま変わらなくなったという変化も見られるようになるでしょう。

犬の認知症の治療はどんなもの?

現在犬の認知症は完治させることはできず、あくまで「進行を緩やかにして生活の質(QOL)を維持する」治療法が唯一の選択肢になります!

そのために行うのが、
1.環境修正
2.行動修正
3.栄養的介入
4.薬物療法
です!

1.環境修正

認知症の犬にとって、自分が過ごすスペースや行動の中でストレスを感じると、脳にダメージを与えるフリーラジカルを増大させてしまうことにつながります!

そのため、愛犬にできるだけストレスを与えない心地いい環境を作ることが重要視されています。

● トイレは行きやすい場所に複数設置
● 足元がツルツル滑る床材や、つまずくようなものを排除する
● 犬が戸惑う原因となる室内の模様替えは避ける
● 立ち往生してしまう障害物を置かない、角を作らない

認知症になってしまうと、部屋の隅や障害物の避け方がわからず、進行方向を阻まれてしまったように感じて「助けて!」と鳴き続ける子も多くいます!

床は片づけて、うろうろと無目的に歩き続けてしまう子には、円形に歩き続けられるスペースを作ってあげましょう!

2.行動修正

トイレに行こうと立ち上がったのに、その瞬間何をしようとしたかわからなくなってしまったり、今までばっちりだったトイレの場所を忘れてしまうことはよくあります!

また、これまでに覚えた食事の前の「待て」のルールなども、忘れてしまう子も多いでしょう。

そんな時に忘れてはいけないのが、認知症のわんちゃんたちは失敗したくしてしているわけではないということ!

失敗した時に愛犬を叱っても、わんちゃんにとっては「何で怒られているんだろう…」とわからず、大きなストレスを感じてしまいます!

頻繁にトイレに連れて行ってあげたり、成功したら褒めるといったトレーニングのやり直しのような学習を、たとえ新たには覚えられなくても行ってあげることが重要です!

そして、散歩や考える遊びなどの適度な運動を行うことで、認知症の症状の進行を抑制するという結果もあります。

「何だか反応が薄いし…」と散歩を止めず、外でしか得られない刺激を脳に与えてあげましょう!

3.栄養的介入

年齢を重ねるだけでも脳は酸化によってダメージを受け続けています。

それを抑えるためには、ごはんやサプリメントでフリーラジカルの発生を減らす手段も検討したいところです!

こういった酸化を抑えるためには、DHAやEPAを始めとした抗酸化成分を配合したものを獣医師から処方してもらうことがおすすめです!

また、ドッグフードの中には抗酸化成分を配合してエイジングケアに特化したフードも誕生しているため、持病やアレルギーがなければ普段のごはんを切り替えてみるのも良いでしょう!

サイエンス・ダイエット〈プロ〉【健康ガード アクティブシニア】

引用:Hill’s サイエンスダイエット<プロ>

https://www.hills.co.jp/science-diet-pro/youthful-vitality/dog-food

4.薬物療法

環境修正と行動修正を行い、栄養的介入を補助として導入しても、飼い主さんの生活に影響が出てしまうほど症状が治まらない場合、獣医師から処方された医薬品も併せて利用することがあります!

とは言っても、認知症を治すための薬ではなく、あくまで今悩んでいる症状を緩和させるための薬として使用されることがほとんどです。

● 抗不安剤
● 抗うつ剤(セロトニン再取り込み抑制剤)
などによって、認知症のわんちゃんが抱えがちな夜鳴きや昼夜逆転といった、不安や睡眠サイクルの変化によって現れる症状を抑えることを目的としています!

一部には認知症を改善する効果が期待される医薬品もありますが、すべての動物病院に認知症に対応した薬を置いているわけではないため、かかりつけの獣医師に相談してみるのが良いでしょう!

「犬の認知障害におけるドネペジル塩酸塩の治療効果」:
https://www.jstage.jst.go.jp/article/dobutsurinshoigaku/19/3/19_3_91/_pdf/-char/ja

認知症は早期発見・早期治療が鍵!

認知症は放っておけばおくほど進行が速まってしまう病気の1つです!

また、進行してから初めてサプリメントや薬物を使用しても、「効かない」と感じることも多いもの。

早期に対応して進行を食い止める工夫をして初めて、愛犬に認知症の介護が必要になるまでの時間に余裕が現れるはずです!

愛犬の行動で何かおかしいなと感じたら、それが本当に認知症の始まりなのか、それとも他に脳の病気があってその症状が現れているのか、ぜひ原因を探ってみてくださいね!

 

以上、
「犬も認知症になる?治療可能?犬種による違いと主な症状について!」でした!

本日もお読みいただきありがとうございました!

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