愛犬の体に傷ができると、治る時の過程でかさぶたになります!
かさぶたになると、時には痒みから愛犬が気にしてしまうことも!
治ってきているけどこのかさぶたはどうすべき?と悩んでいる飼い主さんに向けて、ケア方法をお伝えします。

Contents

愛犬の体に傷ができる原因

犬の体に傷ができて、かさぶたが現れることはよくあることです!

皮膚が傷ついてしまう原因としては、

● 皮膚病(アレルギー、膿皮症、真菌症など)
● ケガ(犬同士、猫とのケンカなど)
● 床ずれ(褥瘡)
● 腫瘍

といったものがあげられ、一時的ですぐに治るものから、長期にわたる治療が必要な難しいものまでさまざまです!

一時的なケガであれば、一旦治るとそこで体は元通りになります!

しかし、皮膚病のように根本的な皮膚バリアの崩壊や、かゆみが治まらない原因が潜んでいる時には、繰り返し体を掻いて傷をつけることによってかさぶたを繰り返すこともあります!

また、ただのかさぶただと思っていたのが腫瘍によるものであることも!

北海道大学動物医療センター外科/腫瘍診療科「動物の腫瘍 インフォメーション・シート ②」

大きくなった腫瘍が破裂したり、なかなか治らないなと思っていた局部の皮膚炎が腫瘍の始まりだったというケースがあるため、必ずしもかさぶたを安易に考えないようにしましょう!

 

傷がかさぶたになる仕組み

そもそも、なぜ傷がかさぶたになるのかご存知でしょうか?

体に傷ができると、元々備わっている治癒システムによって、傷の出血を止めるために血液中の血小板が集まってきたり、細菌感染に対して白血球が兵隊として闘ってくれるようになっています!

傷口に膿が出るのは、体に侵入しようとした異物に対して、白血球が闘った結果その死骸などを含んだものを排出しているからなのです!

こういった傷が闘い終わって乾燥すると、やがてかさぶたが出来上がります!

かさぶたができたらどうやって保護する?

傷が塞がって愛犬の体にかさぶたができた時には、思わず気になって剥がしてしまいたくなるかもしれません。

しかし、無理にかさぶたを剥がしてしまうと、再度出血してしまったり、愛犬に痛みを与えてしまうことになります!

治りかけで痒がって気にしてしまう時には、愛犬の口が届かないように、

● エリザベスカラーを短期間だけ活用
● 洋服で傷ついた部分を隠す

といった方法で、愛犬が傷口を噛んでしまう・舐め壊してしまうことを防いであげましょう!

皮膚病によって広範囲にわたりかさぶた状の病変があれば、投薬だけでなく薬用シャンプーによる皮膚のケアを提案されることも多いでしょう!

そんな時には、薬用シャンプーの成分をしみこませるために、不要なフケやかさぶた、皮脂はぬるま湯でふやかしたり、クレンジングで優しく取り除いてから洗ってあげることが効果をアップさせるポイントです!

かさぶたを作らない湿潤療法

最近では、人の医療でも獣医療でも、「かさぶたを作らない」「傷を乾かさない」湿潤療法がメインになってきています!

傷がある部分が早く綺麗に治るためには、体からの分泌物で傷口が潤っている方が、

● 痛みの低減
● 組織の再生を促す

効果があることがわかってきたからです!

傷口を定期的に洗い流し、貼りつかない創傷被覆材で覆うことで、傷の治りをサポートしてあげましょう!

また、消毒液で「しみる!」という経験をした飼い主さんもいるでしょう!

こういった「しみる」消毒も、犬の皮膚の細胞を過剰に殺してしまい、傷の治りを遅くしてしまうことから、現在では推奨されていません!

郡上八幡動物病院「創傷治療」

ただし、傷口の細菌感染が酷かったり、傷の下が大きく腫れて膿が出る行先がない状態になっている所を、自己判断でワセリンなどで覆ってしまうと、下手な湿潤療法によって傷を悪化させてしまうリスクがあります!

湿潤療法を行う時には、傷口の状態を確認しながら、獣医師の判断の元ケアしていくことが大切です!

 

床ずれのケアは体圧分散も心がけよう!

床ずれによる傷口に関しては、湿潤療法と体を綺麗に保つことを意識するのはもちろんのこと、体重が骨の出っ張っている部分に集中的にかからないようにケアすることも必要です!

キュティア老犬クリニック「老犬の床ずれ」

皮膚がうまく出来上がって綺麗に治っても、肌が擦れたり、一部分にだけ体重がかかってしまっては、再び床ずれができる元になります。

床ずれができてしまった時にはその部位への圧迫を減らし、治った後も再発を防ぐために、体圧を分散できるマットの活用を心がけましょう!

ユニ・チャームペットPro「介護用マット」

 

愛犬の体が傷つくことを防ごう!

愛犬の体にかさぶたを作らないためには、そもそも体に傷がつくことを防ぐ予防策を立てるのが1番です!

● 散歩中のケンカを防ぐためにリードは短く持つ
● 外出時は愛犬から目を離さない
● 皮膚のかゆみトラブルにはスキンケアを欠かさない
● 老犬の介護には専用グッズを活用する

傷ができて細菌感染が起きてしまうと、治りが遅くなってしまったり、愛犬に痛みや不快感を長期間与えてしまうことになります!

また、なかなか治らない傷に関しては、単なる傷以上の非常事態が体に起こっている可能性も忘れないようにしておきましょう!

愛犬が毎日笑顔で暮らすために、ケガや皮膚ケアを忘れずに行ってあげてくださいね!

 

 

以上、
「犬の傷!かさぶたの間の保護ってどうするのが効果的なの?」でした!

本日もお読みいただきありがとうございました!

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