分離不安をご存知ですか?
飼い主が離れることにより、わんちゃんが強い不安や恐怖にかられて様々な症状を見せてしまうものを言います!
分離不安は飼い主・愛犬にとってお互いの暮らしも安穏とはいきません。
そこで今回はそんな犬の分離不安の症状対応方法を解説します!

Contents

犬の分離不安ってどんな症状?

飼い犬の分離不安症とは、主に飼い主さん家族や同居動物と離れることによって、そのわんちゃんが強い不安や恐怖にかられて様々な症状を見せてしまうものを言います!

犬によってはパニックに陥ってしまうほどなので、違う人がなだめようとしても治まるものではありません!

「うちの子ってもしかして分離不安なのかな?」

という飼い主さんは、まずは愛犬が以下のような行動を取っていないかを確かめてみましょう!

 

軽度~中度の症状

分離不安と言っても、最初から強い症状が出るわけではないこともあります!

「飼い主さんが戻ってこなかったらどうしよう…」
「前に誰もいない時に怖いことがあったからひとりでいるのが不安…」

そんな気持ちが続くことによって、お留守番時や飼い主さんが見えない場所で「待て」をすることができなくなります!

・飼い主さんがいなくなるとドアの傍から離れない
・置いて行かれるとしばらく鼻を鳴らしたり吠え続ける
・離れたくない人や動物の後ろをずっとついて歩く
・離れたくない人や動物が不在だと体調を崩す
・決められた場所以外でトイレをしてしまう

など、不安の気持ちから対象の人・動物が帰ってくるまで待ち続け、時にはそのストレスから食欲・元気がなくなり、嘔吐や下痢をしてしまう子も!

重度の症状

分離不安と言っても「後ろをずっとくっついてきて微笑ましいな」くらいのものもありますが、症状がひどい場合には一緒の生活が立ち行かなくなることもあります!

・自分の尻尾や手足など体を噛んだり舐め続けて傷つける(自傷行為)
・声がかれるまで何時間でも鳴き続けて止められない
・何とか追いかけようとケージやドアを破壊してまでも脱出しようとする
 (負傷してでも止めない)
・過剰なパニックに陥って室内のあらゆる家具・日用品を破壊する

室内だけの被害で済めばまだ自分自身のお財布が痛むだけで済むと言えば済みます!

しかし、これが延々続くいわゆる「無駄吠え」のような状態になると、静かに鳴くわけではないのでご近所トラブルの元!

たとえペット可のマンションでも、一戸建てでも、他の人にとっては騒音になってしまいます!

また、一緒にいないと体を傷つけてしまうようでは、首に巻いて体に口が届かないようにするエリザベスカラーを外せなかったり、つけてもパニックになってそれによって傷つくことも。

八方ふさがりになる前に、愛犬の分離不安の原因を探り、対処してあげなくてはいけません!

 

犬が分離不安になるのはなぜ?

 

犬が分離不安になるにはいくつかの要因があり、場合によっては複数が重なっていることもあります!

・子犬の頃からの社会化不足、精神的自立心の不足
・急な長時間の留守番によるトラウマ
・環境の変化(引っ越し、飼い主の変更、新しい家族・動物など)
・飼い主とのコミュニケーション量の不足、運動不足によるストレス

などの場合には飼い主さんや同居動物に心が依存しやすくなると言われています!

特に、幼い頃に早く親犬から引き離されてしまったり、自分にとって「怖いもの」が多い社会化が未発達の子は分離不安の症状をよく見せることがあります!

留守番中にただでさえ不安な所に、自分にとって怖い物音や出来事があればそれがトラウマになってしまいます!

また、人でも同じように、新しい環境というのは馴染むまでに時間がかかるもの

飼い主さんにとっての新生活ですが、愛犬たちにとっても不慣れな環境が襲ってくるのだということを忘れないであげましょう!

新しい環境になった時こそ、愛犬とスキンシップを取ったり、トレーニングに力を入れて、依存ではなく愛犬と向き合ってあげてくださいね!

最後に、重度の分離不安症の症状の中には、脳や神経の病気が疑われる場合もあります!

その場合にはトレーニングだけでは解決せず、治療が必要になることもあるため獣医さんへの相談も必要です!

 

分離不安になってしまった時の対処法とは

「分離不安になっているかも…」と思った時が対処するべき時です!

症状が酷くなってからでは、自分の生活だけでなく愛犬にも大きなストレスをずっと抱えさせることになってしまいます!

分離不安症は飼い主さんが対象であることが多いため、飼い主さんに対する分離不安の症状を緩和するための方法を探っていくことがメインになります!

また、たとえ飼い主さんと離れていても、安心できる場所があればわんちゃんにとっては心の安定を図ることができます!

まずは段階を追って「ひとりでいても平気」な状況に持っていってあげましょう!

1. クレートトレーニング

 

室内にいること=安心できるとは限りません!

愛犬にとって「ここは自分のための場所」「ゆっくり過ごせる場所」という認識を持ってもらうためには、

・キャリー
・バリケンネル
・ケージ

などのいわゆるクレートを利用して、中に入ればおやつがある!良いことがある!という喜びを覚えてもらいましょう!

基本的には毎日置きっぱなしで片づけず、愛犬が中に入っている時には扉を閉めずに自由にさせます。

「閉じ込められた!」と愛犬がショックを受けてクレートを嫌いにならないようにしていきましょう!

そして、中には毛布などを敷いて居心地よくしてあげてください。

まずは飼い主さんが見える場所で中に入ってくれることに慣れれば、見事な第1歩です!

2. お出かけをおおげさにしない

 

分離不安を抱えているわんちゃんにとって、飼い主さんが出掛けるかもしれないというのは不安なこと!

飼い主さんがお出かけする前のお化粧や着替えのルーティンに不安を感じることもあります!

そんな時にはお出かけの準備をしたふりをして、これをした後でも「出かけないこともあるんだよ」と伝えてみるのも1つです!

また、帰宅時に大げさにすればするほど、ひとりの時とのギャップからお留守番が苦手になっていきます!

出掛ける時も帰宅の時も何気なく行い、大げさに褒めることは避けましょう!

3. お留守番トレーニング

飼い主さんが何の対策もせず長時間傍を離れることを繰り返せば、愛犬の分離不安の症状をさらに悪化させる場合があります!

まずは室内のドア越しに愛犬から離れる時間を数秒でも作ることから始めましょう!

愛犬と離れた後は、愛犬が鼻で鳴いたり吠えたりする前に戻るか、鳴いた瞬間に戻らないように注意します。

「鳴けば家族が帰ってくる」と覚えてしまうと、その後も要求吠えとして症状が悪化することがあるため、ここは徹底しましょう!

それに慣れれば、1分、5分、30分とお留守番の時間を伸ばしていってみてください。

お留守番の時には、愛犬にとって嬉しいものを用意しておくのもポイントです!

・コングやペットボトルに穴を開けておやつやドライフードを詰める
・宝探しの要領であらゆる場所におやつを隠す

など、愛犬が時間をかけて楽しめるおやつにしておきましょう!

飼い主さんと別れてすぐが愛犬にとっては不安のピークです!

時には短時間の外出、たまには嬉しいおやつ、実は飼い主さんが外出しなかったなど、いろいろなパターンを試しながら根気よく愛犬が慣れてくれるのを見守ってあげましょう!

 

分離不安症を甘く見ないこと

 

分離不安が強くなると、飼い主さんにとっても大きな心の負担になっていきます!

「私がいないと吠えるから…」
と傍を離れられないと、いくら大切な愛犬とは言え飼い主さんが気分転換もできず、どんどん気持ちが沈んでいきます!

不安そうな、悲しそうな飼い主さんの様子は、わんちゃんたちにとってもさらなる不安の元となります!

また、病気による痛みなどが不安の根本にある場合には、治療によって症状を軽減させなければ治まらないこともあるということを知っておきましょう!

症状が軽いうちから、時にはプロのドッグトレーナーや獣医師に相談して、愛犬の症状に対応してあげてくださいね!

 

 

 

以上、
「犬の分離不安とは?原因や症状、対処法を紹介!」でした!

本日もお読みいただきありがとうございました!

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