愛犬が家族によって態度を変える瞬間を見た時、「もしかして見下されている!?」と焦った経験を持つ人もいるのではないでしょうか?
犬が家族を順位付けすることを聞いて、自分は一体何番目?と心配している飼い主さんに向けて、しつけをする時のポイントをお話しします!
Contents
犬が家族を順位付けするのは本当?
愛犬のしつけを考える時によく聞くのが、
「犬は一緒に暮らす家族を順位付けしているからリーダーにならなければいけない」
という考え方です。
しかし、この考え方は現在肯定派と否定派に分かれていて、「一体どっちが本当なの!?」と戸惑う飼い主さんも多いのではないでしょうか?
まずはそれぞれの考え方を知り、愛犬のしつけに生かしてみましょう!
順位付けすると考えている人の主張
犬の祖先はオオカミであるという説が現在有力であり、そのオオカミの群れの縦社会制度を意識した考え方が犬のしつけでも根付いています!
このしつけ理論の根本になっているのは、飼育されているオオカミの群れで確認されている「順位が上のものに服従し下のものには支配する」という
● 上下関係
● 主従関係
を示す行動で、トップである「アルファ」が群れを率いている意識を犬も持っているという考え方です!
そのため、愛犬が飼い主さんの言うことを聞かなかったり家族の中で対応の仕方が違う人がいれば、家庭内の群れの中で、愛犬が上位者になってしまっているという考え方がされるわけなのです。
順位付けはしないと考えている人の主張
そういった順位付けの考え方に対して、犬は順位付けするような思考回路は持っていないとする考え方が否定派の意見です!
犬は単純に家族1人1人に対して「この人の言うことを聞いたら良いことがあった」ということを覚えていて、家族の中でもより自分にとって得だと思う人・好きだと思っている人の行動に注目しているのだと考えられています。
1位・2位・3位…と順番にランキングしているのではなく、「お父さんに対して」「お母さんに対して」「子供に対して」など、あくまで1対1で関係性でどんな対応をすべきか判断しているというわけですね!
また、犬の生存本能から「この人は頼れる人だから傍にいれば安心だ」と認識することで、いざという時の自分の行動の仕方を決めてくれる相手として信頼している様子を示しているのだとされています!
愛犬が言うことを聞かない時は、飼い主さんに対する甘えやわがままを示しているという考え方に近いでしょう。
つまり、愛犬が飼い主さんのベッドを占領して寝ているとすれば、
順位付けする:自分がリーダーだから居心地の良い場所を得るのは自分に優先権があると思っている
順位付けはしない:家族の匂いがして安心できるし寝心地も良いからどきたくない
といった考え方の違いがあると言えます!
愛犬との関係性が崩れる時とは
どちらの考え方を支持するにしても、愛犬の困った行動が現れている時というのは飼い主さんとの信頼関係が不足している状態だと言えます!
「自分の身を守るために頼りにならない人」
「言うことを聞いても悪いことしか起こらない」
愛犬がそんな思いに駆られた時には、飼い主さんの指示をまったく聞こうとしなかったり、最悪の場合は攻撃行動として現れることがあります!
犬は自分にとって良いことがあったらその行動を繰り返す学習を行うため、信頼関係を築けていない人に対してはこの考え方が悪い方に働いてしまう可能性が高いでしょう。
・自分にとって苦手な場所に触られた
・唸ったり噛んだりしたら相手の手が引っ込んだ
・次からも同じことをすれば嫌がってしないはずだ!…
こんな学習行動が増えてしまえば、食事中に手を出すだけで噛まれたり、散歩中に自分勝手に引っ張って歩いたりすることが簡単にイメージできてしまいますね!
犬の社会性から見るしつけのポイント
こういった周囲にいる人との関係性をよく判断する犬の社会性を理解してしつけに生かすためには、飼い主さんが愛犬から「頼りになる人」だと思ってもらう必要があります!
また同時に、「自分が出す指示に応えること=良いことが起こる」と学習してもらうことが大切です!
まずは信頼してもらうことから
愛犬と良い関係を築けていない時には、まずは愛犬から信頼してもらえるよう飼い主さんが行動する必要があります!
・愛犬のわがままの言いなり
・愛犬のボディランゲージや行動の理由を理解しない
・愛犬を無理やり抑えつけるようなしつけしかしていない(恐怖やストレスを与えている)
といった接し方をしている場合は、それを改善することから始めましょう!
犬は人と違って言葉を用いて意思を伝えてはくれません。
しかし、カーミングシグナルと呼ばれる緊張や不安を感じた時の仕草や、愛犬がしてほしいことを先回りして読み取ってあげることができれば、「この人は自分の言いたいことをよくわかってくれる!」と信頼してもらえます!
人と人の関係で照らし合わせてみるとわかるように、誰かに傍にいてほしいからその人の言うことを聞き続けたり、怒鳴ったり叩いたりして言うことを聞かせようとしても、それは健全な関係性とは言えませんよね。
愛犬との関係性でも同じことだと理解して、まずは飼い主さんが愛犬を理解してあげようと努力することが必要です!
注目すると良いことが起こると理解してもらう
「この人の言うとおりにしたら良いことが起きた」と愛犬に学習してもらうための第1歩として、まずはアイコンタクトを取ることから始めてみましょう!
人の目を見る=褒めるを繰り返し、飼い主さんに注目することを習慣づけておくと次の指示も出しやすくなります!
最初のうちは「良いこと」を意識づけるために、褒めた後にとっておきのご褒美をあげるのも良いでしょう。
その上でおすわりや待て、おいでなどの基本指示のトレーニングを始めることをおすすめします!
良いことと悪いことをはっきりわかりやすく伝える
愛犬にとって何が良くて何がダメなのかがよく分からない状況は、自分がどう行動すべきなのか理解できず混乱してしまうため、「飼い主さんの言うことを聞かない犬」に見えてしまいます。
そのため、家族全員で愛犬との生活の中のルールをはっきりと決め、それを守ることを徹底しましょう!
・吠えてアピールしても自分の思い通りにはならない
・リードを引っ張っても行きたい場所には行けない
・飼い主さんを噛んだら遊んでもらえなかったり無視されてしまう
など「してほしくないこと」をはっきりと伝えてください!
その上で、「正しいことができたら褒める」ことを必ず行い、愛犬にとって「わかりやすい行動を取ってくれる一緒にいて楽な人」を目指しましょう!
愛犬のしつけは家族以外にも影響を与えることを意識して
愛犬が人に対して強気な態度に出る時が家族の中で当たり前になっていると、外に出て他の人や犬と会った時にも同じような態度を示してトラブルになることがあります!
「家の中だけだし…」とそのままにしておくと、後々飼い主さんにとっても大きな悩みの種になることも少なくありません。
愛犬ときちんと向き合い、家族1人1人が関係性を気づけるような暮らし方としつけを行ってあげましょう!
以上、
「犬は家族を順位付けする!序列化で最下位にされた場合の対処法とは?」でした!
本日もお読みいただきありがとうございました!