「愛犬のおしっこが出ない!」
そんな時には体に何かが起こっているのかと心配になりますよね?
おしっこが出ない原因もいろいろありますが、おしっこが出ない時の対処法を知っておくことでいざという時に焦らずに済みます!
ぜひ今のうちに知っておきましょう!
Contents
本当におしっこは出ていないの?
「おしっこが出ていない!」
と愛犬の異常を感じた時、まず知るべきなのはおしっこが本当に出ていないのかどうかです!
・まったく1滴も出ていない
・ごく少量ずつしか出ない(まとまった量で出ない)
・1回量はまとまって出るが、出る回数がかなり減っている
まったく出ていないのか、それとも出る量や回数が違うのかで、おしっこの非常事態度合いは大きく異なります!
まずは、
「いつもと比べておしっこの量がどのように変化したのか」
をしっかり確認することが必要です!
おしっこが出ない原因は?
おしっこがまったく出ない・量が減っている時には、やはり何かの原因があって変化しています!
愛犬の出すおしっこの量が変化する時には、以下のような原因が関わっているかもしれません!
腎不全の末期
おしっこを作っているのは腎臓です!
体を巡る血液をろ過して、必要な物質や水分は体に戻し、不要な物質や水分は体の外へ排出しています。
ところが、この腎臓がまったく働かなくなるとおしっこを作ることができず、体の外に水分が出ていかなくなります!
慢性腎不全や毒物の摂取などによって、「おしっこが作れない」ほどの死の間際に立たされる前に、必ず食欲や元気の低下、尿量の増大や色の変化、嘔吐などの別の症状が出ているはずです!
おしっこが作れないほどの腎機能の低下が起こっている場合、愛犬は「いつも通り」ではいられません!
できる限り早くその前段階の症状に気づき、腎臓を保護しながら進行を食い止めてあげることが必要です!
おしっこの通り道の詰まり
他のおしっこが出ない理由には、腎臓で作られたおしっこが外に出るまでの道に、
・結石
・前立腺の肥大
・前立腺や膀胱内の腫瘍
といった詰まる原因・出にくくなる原因が発生していることが考えられます!
特に多いのはオス犬で、陰茎を通っておしっこを出す分メスより尿道が狭いため、結石が移動した時に詰まりやすくなります!
また、去勢手術をしていないオスの老犬では前立腺が肥大していることが多く、時には尿の通り道を圧迫して出にくくしていることもあります!
おしっこは作られているのに外に出せないとなると、膀胱から腎臓へおしっこが逆流して腎臓にダメージを与えたりと非常に危険です!
まったく出ないわけではないけれども少しずつしか出せないという時には、こういった病気が関わっていることが多くなります!
トイレの出入りが多かったり、おしっこが出ずに苦しそうにぐったりしているなら急いで病院へ向かいましょう!
神経の異常
犬の膀胱に作られたおしっこが溜まっても、脳や脊髄神経と膀胱のつながりが遮られ、「排尿しなさい!」という指令が伝わらないと尿意を感じることができません!
膀胱にはおしっこがあるのに体がうまく気づけないため、犬は排尿姿勢をとることもなく、膀胱に極限までおしっこが溜まれば漏れ出ることがある程度です!
椎間板ヘルニアや交通事故などで脊髄神経にダメージを受けて下半身に麻痺が出たり、膀胱の筋肉自体がうまく収縮できずに排泄できないことが原因です!
足に力が入らない、足の運びがもたつくといった異常があれば、そこからおしっこの排泄に異常をきたしていることがあるため要注意です!
飲水量の減少
老犬の関節炎や筋力低下など、足腰の弱りでお水を飲みに行くのも億劫になってしまい、飲水量が極端に減ってしまうことがあります!
寝たきりになればそれはより明らかで、飲ませているつもりでも体に必要な量が飲めておらず、脱水になっている場合も!
体に入ってくる水が少ないと、おしっこの元になる血液も足りなくなるというわけです。
ただし、飲水量の変化だけならおしっこがまったく作られないということはあまり考えられません!
回数や1回量が少なくなり、濃い黄色のおしっこが出るといった変化が起こることが多いです!
おしっこが出ない異常事態の対処法
1. 獣医さんの診察を受ける
おしっこが出ない時は様子を見ていてはいけません!
すぐに動物病院で診察を受けてその原因を探って治療しないと、急激に状態が悪化する可能性があります!
便は2~3日出なかったとしても生きていけますが、尿は1日出ないことすら本来あってはいけません!
そもそもおしっこがきちんと作られて自分で排泄できる子ならば、丸1日以上我慢することはほとんど不可能ですし辛いものです!
「おしっこが出ない」を見逃さず、いかに早く治療に進めるかが重要です!
2. 原因を排除する
おしっこが出ない原因があれば、それを排除しない限り出せないことになります!
尿路結石:詰まりの解除、結石を作りにくい体を維持、必要であれば膀胱内の結石除去手術
前立腺肥大:オスのホルモンが関わるため去勢手術
腫瘍:手術による切除
神経の異常:椎間板ヘルニアの手術、リハビリテーション、鍼治療
などの治療方法が必要になることもあります!
末期の腎不全で尿が作られない状態になれば、それは最期を覚悟する状況です!
また、神経の異常の中には手術によって修復不可能なこともあるため、その場合は自宅での圧迫排尿ケアでおしっこを出してあげる対応が必要になります!
3.おしっこを作り排泄する体をサポート
おしっこが出ない原因によって、その病気に合わせた自宅でのケアが必要になります!
例えば尿路結石症では、体の中で石が作られにくい環境を作る必要があります!
水分を体にしっかり取り入れて、結石の原因になる物質が膀胱の中に長時間溜まり石になってしまうことを防ぎましょう!
・飲水スペースを増やして愛犬に飲水を促す
・ドライフードをふやかしたりウェットフードを使って水分摂取量を増やす
・尿路結石ができにくいよう配合された療法食をメインのごはんにする
きちんと水分摂取をすることは、極端な尿の濃縮や、体の脱水を防ぐことにもつながります!
「おしっこが出ない」は緊急事態!
再度になりますが、おしっこが出ない時は様子を見るべき状況ではありません!
その原因が何でも、おしっこが作られなかったり、出すことができない時には愛犬は大きな苦しみを抱えていることがほとんどです!
そういった時の治療は急を要することが多いため、数時間遅れることが命取りになることもあり、自宅での対処方法を考えるのは後になります!
おしっこが出ていない・少量しか出ない状況に気づいたら、急いで動物病院で対応してもらってくださいね!
以上、
「犬のおしっこが出ない時の対処法!これで大丈夫!」でした!
本日もお読みいただきありがとうございました!