愛犬の尻尾の付け根の脱毛に気づいたら、いったいその原因は何か心配になりますよね。

ましてや痒みや皮膚の赤みが加わっていれば、なおさら早く治してあげたいと思うはず!

尻尾の付け根に脱毛が見られる時に疑うべき病気を、対処法と合わせてご紹介します!

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尻尾の付け根が脱毛する原因

 

だんだんと暖かくなって過ごしやすい季節になったかと思えば、突如愛犬が体を掻くようになったなと気づいた飼い主さんもいるのではないでしょうか?

この季節に多い痒みの原因は、外部寄生虫の1つである「ノミ」です!

そんなノミを原因とする皮膚病の1つに「ノミアレルギー性皮膚炎」があり、特徴的な症状として、

● 腰から尻尾の付け根にかけての脱毛
● 強烈な痒み
● ブツブツとした発疹
● 皮膚の炎症や化膿

が引き起こされます。

その名前の通り、原因はノミに咬まれた時に体内に入ってくる唾液成分で、体の中に入ってきた途端過剰な免疫反応が引き起こされるアレルギー疾患です!

ノミアレルギーを持っている犬は、たった1匹のノミに咬まれただけでも症状が現れ、強烈な痒みによる掻き壊しによって皮膚がどんどんダメージを受け、二次的な細菌感染などを呼び込んでしまいます!

ノミアレルギー性皮膚炎の対処法

ノミアレルギー性皮膚炎が起こっているかどうか心配な時には、まずは尻尾の付け根の脱毛部位にノミの寄生があるかどうかの確認と、動物病院への早めの受診が大切です!

ノミ糞があるか確認

 

ノミが寄生しているかどうか確認するには、「ノミ糞」が体に付着しているかどうかを調べてみましょう!

ノミ本体を探そうと思っても、体を素早く這いまわるノミはなかなか見つけられないことがほとんどです!

尻尾の付け根付近の脱毛部位周辺に黒い小さな粒があれば、それを濡れたティッシュで包んでみてください。

それがノミ糞であれば、数十秒時間をおいてからティッシュを開くとじんわりと赤茶色く色が溶けだしているはずです!

その赤茶色が指し示すのは、愛犬の血を吸ったノミが出した糞である証!

たとえノミの姿が確認できなくても、体のどこかにノミが寄生しています!

動物病院を受診する

 

ノミ糞の確認と同時に、愛犬の腰から尻尾の付け根にかけて発生している脱毛・皮膚の炎症に対応するためにも、急いで動物病院を受診しましょう!

ノミアレルギー性皮膚炎は、放っておけばおくほど痒みによる掻き壊しと皮膚状態の悪化が進んでいきます

症状を鎮めて皮膚の状態を改善するには、

● ノミ駆虫薬の投与
● 皮膚の状態に合わせた抗炎症薬や抗生剤の投与

を行い、愛犬の体からアレルギーの原因物質を吐き出すノミを駆除しながら、痒みや皮膚の炎症に対処しなければいけません!

ノミの駆虫・刺咬の予防は1回だけで終えてしまうと、環境中から再び寄生して何度も皮膚炎を繰り返してしまう可能性があります。

ノミアレルギー性皮膚炎を発症した場合は、できるだけノミによる刺咬を避けるために、1年中ノミ予防薬を投与することが重要です!

最近はフィラリア・マダニ予防も一緒にできる薬品が現れているので、投薬を忘れないよう1つですべて予防できるものを活用するのもおすすめです!

ノミは自宅にもまだ潜んでいる!掃除のポイント

 

愛犬の体からノミを駆虫してもまだ安心はできません!

なぜなら、愛犬の体に寄生していたノミが産んだ卵・幼虫・さなぎが自宅の環境中に潜んでいる可能性が大きいからです。

ノミは愛犬の体に1匹いれば環境中に100匹いると思った方が良いほど、繁殖力が強い生き物です!

・カーペット、ラグ
・シーツ
・キッチンマット、フロアマット
・畳
・愛犬のベッドや毛布
など、愛犬が過ごす場所の布製品を中心に、ノミは今か今かと寄生主が近寄ってくるのを待っています!

こういった環境中のノミを排除するために必要なことは、徹底的な掃除を繰り返すことと、布製品に付着したノミのさなぎや幼虫を駆除すること!

● 買い替えられる布製品は処分する
● 買い換えられないものは最低限必ず熱湯につける・洗濯する
● 隅に至るまで掃除機をこまめにかける(家具・家電の下まですべて)
● 市販の室内用ノミ駆除剤を活用する

といった方法で、時間をかけて環境中のノミを減らし、ゼロに近づけていきます。

アース製薬「ノミ:場所に合わせて駆除&予防」

室内用ノミ駆除剤の中には、成虫には対応していても環境中の卵には対応していない商品もあるため、それだけに頼らないようにしましょう!

また、ノミは1回の掃除ですべてを駆除することはなかなかできません!

最低でも数ヶ月に渡って掃除や洗濯をこまめに続けることで、確実に環境中のノミを排除できるため、愛犬のノミ駆虫薬の投与と同時に続けていきましょう!

ちなみに、ノミの刺咬対象は犬だけでなく飼い主さんも含まれます。

ノミは振動などを検知して寄生主にぴょんと跳び移ることから、足元を中心に赤い刺咬跡が見られることが多いため、自分自身もノミに咬まれていないかチェックすることが大切です!

定期的な駆虫を忘れずノミの繁殖を防ごう!

 

ノミアレルギーを持つ犬にとって、たった1匹のノミの寄生が何週間もの治療を必要とする強烈な皮膚炎を発生させることは少なくありません!

痒みだけでなく、皮膚状態の悪化によって痛みも生まれると、愛犬は眠ることすらできない辛い状況に追い込まれてしまうこともあります!

最近では、ノミは暖かい季節の繁殖だけでなく、寒い冬でも暖房が効いた快適な環境の中で年中繁殖できることもわかっています。

愛犬の苦しみを少しでもなくしてあげるために、定期的な駆虫薬の投与と、愛犬が過ごす環境をキレイに保つことを意識してみてくださいね!

 

 

 

以上、
「犬の尻尾の付け根が脱毛している!その原因と対処法とは?」でした!

本日もお読みいただきありがとうございました!