白内障は老犬の病気と思われがちですが、実は若齢性の白内障もあります!
幅広い年代でかかる眼の病気ですが、いつから・なぜ白内障になるのか?
飼い主さんも気になりますよね!
今回は、犬の白内障について解説します!
Contents
白内障ってどんな病気?
白内障とは、「水晶体」と呼ばれる眼の中でレンズの役割を果たす部分が白く濁ってしまう病気のことを指します!
その進行度合いは、
1.初発
2.未熟
3.成熟
4.過熟
に進行過程によって分けられます!
初期段階の初発白内障では一部に白濁した部分が見られる程度で視力障害は現れませんが、進行していくと次第に視力が低下してしまいます!
白内障は一度水晶体と呼ばれるレンズ部分が濁ってしまうと、自然に元に戻ることはありません!
この病気になった時に問題になるのは、視力低下以外にも、「ぶどう膜炎」や「緑内障」、「水晶体脱臼」などの合併症を引き起こす可能性が高まることです!
白内障を元にしてこういった眼の病気を併発すると、激しい痛みによって愛犬の元気がなくなったり、食欲が落ちたりと、毎日の暮らしに影響を与えてしまうことがあるのです!
白内障の原因
白内障は、
・老齢性の変化
・遺伝
・糖尿病などの内分泌疾患
・ケンカなどによる外傷
・薬物
などを原因として発症することがあります!
中でも多いのは老齢性の変化と遺伝性のもので、6歳より前で水晶体の濁りが始まる若齢性の白内障も!
遺伝が関わって発症することが多い犬種では、コッカ―スパニエル、プードル、ビーグル、柴犬、キャバリア、チワワなど、日本で人気の犬種が報告されています!
白内障を見分ける方法
白内障かどうかを見分けるには、飼い主さんが愛犬の眼の症状に気づくか、定期的に行う健康診断時に獣医師によって確認してもらう必要があります!
白内障を疑う症状は、やはり眼の濁りと視力の低下が特徴的なため、
・黒目の部分が白く見える
・歩いている時に物にぶつかったりつまずいたりする
・目の前に現れたものに対して敏感になった(びっくりする、怒って咬む)
・ちょっとした物音にもびっくりして過剰に反応する
・目の前におもちゃを差し出しても反応しなくなった
といった症状がないかよく確認してみましょう!
ただし、犬は嗅覚や聴覚が人よりも発達しているため、初期の段階ではそういった器官がうまくカバーして初期ではなかなか気づきにくいという側面もあります!
また、核硬化症という視力に影響のない加齢性の変化でも白く濁って見えるため、飼い主さんが外から見てもどちらか判別がつきません!
確実なのは、視力低下の症状や白い濁りを感じたら、獣医師に眼の中の構造が変化していないか、専用の機器で見てもらうこと!
自己判断せずに、きちんとした診断を受けてから点眼や投薬を開始しましょう!
愛犬が白内障になったら
もしも愛犬が白内障になったら、なんとか症状を食い止めたいと思うのが飼い主さん心ですよね!
白内障は自然に治ることはない病気ですが、その治療方法は主に2通りあります!
また、視力がかなり低下した・もしくは失明してしまった場合の対処方法もぜひ知っておきましょう!
治療方法を探る
犬の白内障の治療は、
1. 内科治療
2. 外科手術
という2通りの治療方法を考えることになります!
内科治療の目的は、完治させることではなく「進行を緩やかにする」こと!
点眼薬が中心になって行われ、その効果のほどは正直な所個体差があります!
また、進行してしまった症状を元に戻すことはできないため、対症療法と言わざるを得ないのが実状です!
もしも完治を目指すのであれば、眼科専門医による手術を行うことが唯一の選択肢!
手術の時には濁った水晶体を取り除き、人工の眼内レンズを挿入する処置が行われます!
ただし、
・近くに眼科専門医がいない
・手術費用が高額
・白内障の進行度合いによっては手術適応外
のことを思うと、なかなかすべての犬に実施できていないのが現状です!
視力が低下した時の対応を考える
もしも白内障が進行して視力が落ちてきたのを実感したら、愛犬の毎日の暮らしが不便にならないよう飼い主さんが工夫してあげる必要があります!
・部屋の模様替えは極力しない
・散歩は段差や障害の少ないコースに変える
・室内は階段、玄関、ソファ、ベッドなど段差のある所には行かせない
・愛犬の近くで急に大きな音を立てない
・触る時は声をかけて合図をしてあげる
こういった「見えない」に対するケガの予防や、びっくりさせてしまうことを減らしてストレスを軽減してあげましょう!
特に、部屋の家具の配置は、愛犬なりに覚えて移動ルートを確保していることがほとんどです!
できる限りそのままに、いつも通りのルートで歩けるようにしてあげてください!
白内障になってものんびり過ごそう!
白内障と言っても、その進行度合いはその子その子によって様々です!
また、視力が低下したとしてもその経過が比較的ゆっくりなため、眼も気にせず普段通りに過ごしている子も中にはいます!
飼い主さんにとっては愛犬が白内障になってしまったことで落ち込むこともありますが、愛犬がお家や外出で困らないよう優しくサポートしてあげましょう!
そして、進行度合いや眼の状態に合わせて、かかりつけの獣医さんと今後の過ごし方をぜひ相談してみてくださいね!
以上、
「犬の白内障の原因とは?初期段階での見分け方、治療法ってあるの?」でした!
本日もお読みいただきありがとうございました!